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June 08, 2008

英国人の造園好き

5月下旬の日本への一時帰国は慌ただしいうちに過ぎ、ロンドンに戻りましたが、幸運なことに、その翌日、チェルシー・フラワー・ショーに行く機会に恵まれました。

キャンセル待ちで切符を手に入れたのです。高校の10年先輩の一橋大学高山憲之教授がロンドンに来ておられ、昼食をとりながらフラワーショーの話になり、キャンセル待ちで並べば切符確保が可能との話を伺い、その日の夕方並んだところ、何とか確保できたのです。この時期は夜遅くまで明るく8時まで開園していたのが幸いしました。世界の造園技術の粋を集めた大きな展示でした。チェルシー・フラワー・ショーはBBCも力を入れて取材をしています。
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ところで、高山先生は、英国の年金制度の調査に来られていましたが、退職時俸給の7割が年金として支給される英国公務員の年金に対する風当たりは強いとの印象をお持ちでした。英国もいずれ日本のようになる(3割以下の水準)かもしれません。日本の公務員年金の大幅引き下げの経緯に関しては、英国の公務員制度を所管している部署も承知しており、非常に神経質になっているようです。

翌日の土曜日は、愛知県議会の一行が、プリマスのエデン・プロジェクトをご視察にお見えになったので、私も随行しながら、最近の英国事情などをバスの中でお話ししました。愛知県議会の一行のこのプロジェクト視察は、愛知万博跡地の活用の在り方を想定しての視察のようでした。エデンプロジェクトは陶磁器用鉱石の採掘跡を大規模植物園として再開発したものであり、多くの観光客を集める施設となっており、コーンウォール地方の経済活性化に資する施設となっているようです。Rimg1416

一方で、このプロジェクトに関しては、巨大な投資に対する批判も少なくないようです。どのプロジェクトにも賛否はあるのは古今東西の常のようです。

いずれにしても、英国が園芸や植物園の分野に大変理解のある国であることは確かなようです。私は英国に来て、キュー・ガーデン、チェルシー・フィジック・ガーデン、ハンプトン・コート、チェルシー・フラワー・ショー、エデン・プロジェクトなど質の高い造園展示を間近に見る機会に恵まれていますが、英国民の造園好き、英国に於ける造園の地位の高さ、そして王立園芸協会(RHS)が大きな力を持つ国の実力にまざまざと感じ入っています。

さて、その翌週は、パリ、ストラスブールを経て、ウィーンに廻る強行日程をこなしてきました。ストラスブールの欧州自治体会議の会合参加とOECDの国と地方の財政関係に関する専門家会合に出席するのが目的でした。欧州は国際会議が多く、我々の事務所の機能としても単独の国の施策調査に加え、多国間関係の中での施策の進展状況をウォッチする必要があると感じていますが、実際に多国間の会合に出席してみると、様々な情報が集積し、専門家同士の人的ネットワークが幅広く出来上がっていることを強く感じます。日本のように頻繁に部署を変わることがないので分野ごとに長い人間関係の中で専門的つながりができあがっているように見受けられました。一種の国際的知的サロンとでも言うのでしょうか。我が国が真剣に考えていかなければならない分野です。

事務所の能力にも限界がありますが、できる範囲で多国間関係の中で蓄積されつつある施策も吸収していきたいと思っています。

その様な中で、6月の第一週はロンドンの職場で仕事ができました。体の疲れもようやく落ち着いた週末は、郊外の公園でローンテニスを楽しみました。冬の間はハードコートでしかテニスができませんでしたが、5月の下旬から芝のコートが解禁になったのです。私は芝のコートでテニスをするのが夢でしたので、時間いっぱい練習試合を楽しみました。足もとが芝生なので足腰への負担が少なく、運動の後の筋肉痛もありません。芝生の手入れはあまり良くないのでイレギュラーが多く、テニスとしては難しいラリーが多くなりましたが、全体としての満足感は高いものがありました。翌週もローンテニスを楽しむ予定にしています。
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そのテニスの後には、長野県人会の大英博物館見学会を挙行しました。ビクター加寿子さんという、ご主人が元大英博物館の日本部長であった方の解説により、シュメール、アッシリア、エジプトと順にご案内頂きました。展示内容の意味や由来をきちんと話すと何ヵ月あっても足りないと、ビクターさんは語っておられましたが、本当に奥深いものがあると感じ入りました。Rimg1459

体と頭の双方を鍛えた週末になりました。

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