エジンバラの美ヶ原@アーサーズ・シート
エジンバラに宿泊した日(9月29日)の翌朝早起きし、市内のスコットランド議会のすぐ近くにあるダイヤモンドヘッドのような岩で出来ている丘の突端まで歩いてみました。
前日の晩は、ラグビーワールドカップで、地元のスコットランドとイタリア戦があり、宿舎の隣のスポーツパブが深夜まで賑やかだったので、早起きは少し辛かったのですが、体に鞭を打って出かけました。
宿舎は、エジンバラ城の近くにあり、エジンバラ城からHolyroodhouse宮殿まで続く1マイルのロイヤルマイルと呼ばれる石畳の道を下り、Holyroodhouse宮殿の向かいにある超近代的なスコットランド議会の脇を抜け、巨大な岩の丘に登りました。2キロ四方に誰もいない薄暗い中を、1人で険しい道を登りました。都市の至近にこのような荒々しい自然があることはうらやましい限りです。
ちょうど雲間に朝日が昇る時刻であり、エジンバラ市内という土地柄もあり、厳かな気持ちになりました。岩の丘からは、Arthur's Seatと呼ばれるひと際高い岩山があり、私にはそれが松本市の美ヶ原の王ヶ鼻のように見えて仕方がありませんでした。子供のころに毎日のように王ヶ鼻を見ながら学校に通ったからです。
考えてみれば、「Arthur's Seat」を気の利いた日本語に訳すと「王ヶ鼻」になりうるのではないかとも思えてきます。人間の発想はどこにいてもそうは変わらないものかもしれません。
丘の上からは、エジンバラ周辺の景色が手に取るように見渡せます。一時ではありましたが一人でエジンバラの全景を独り占めした気分になりました。そう言えば、その昔、王ヶ鼻から松本平を眺め同じ気持ちになったことも思い出しました。
エジンバラでも思い出すのが故郷の風景とは、いささか感傷的に過ぎたかと思わず自問しました。
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