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April 29, 2007

宮崎市地域コミュニティ税に関する自治会長さん達の意見

都農町をあとにして、次は宮崎市役所に向かいました。宮崎市が構想している地域コミュニティ税に関して関係者からお話を伺うためです。

宮崎市では、自治会、公民館、老人クラブ、NPOなどの地域のまちづくり団体が幅広く連携し、まちづくりの課題解決のために地域魅力アップ委員会というプラットホームを作り、様々な課題を解決していこうとしていますが、財源の在り方にも目を向け、例えば、市民税の均等割りを若干引き上げ、それを基金に積んで地域魅力アップ交付金として地域に還元する構想がおありのようです。

法政大学の名和田是彦教授にその話のさわりを伺い、この機会を捉え、市役所の方にお願いして、会合をアレンジしていただきました。

伺ってみると、市役所の小田原員人副市長をはじめ、谷口康吉市民部長、小野寺晃彦財務部長、中島恭一地域コミュニティ課長といった関係者の他に、川崎好氏、荻野忠男氏、菊地喜継氏、横田三男氏、坂元昌訓氏の市内の5地区の自治会連合会長もお出でになっておられました。

私の方からは、国で検討しているコミュニティ政策議論の視点をザッとお話申し上げ、中島課長からは(仮称)地域コミュニティ税創設の考え方のご説明を頂き、あとは意見交換に入りました。

川崎好会長からは、町内会費として、通常年間で4-5千円、多いところでは1万円くらいの会費を集めており、それに加えて追加的な税を徴収することには少なからぬ批判がある、といった話が出されました。

荻野忠男会長からは、町内会未加入問題が一方であり、加入して会費を納めている人と未加入で会費も納めないでいる人の不公平が問題とされている中で、町内会費を税で肩代わりすべしという議論が出ていたことも問題を複雑にしたとの話が出されました。

菊地喜雄会長は、税という名前が抵抗感を生んでいる。いまだに宮崎では、税というのはお上が取り立てるものだという意識があり、税により皆で支えあおうという意識は少ない、という問題意識を提示されました。

横田三男会長は、住民の中には訳の分からない人もおり、何でもお上にやってもらって当然だという意識から抜け出られない人がいる。昔は身の回りのことは勤労奉仕でやっていたのに、その気持ちが忘れられてしまった、と、いろんな意識の住民の方々の中でご苦労されておられる心情を吐露されておられました。

坂元昌訓会長は、町内会の会費問題と、この税の問題は、本来別問題であり、広く地域活動のために地域に根ざしたよりよいまちづくりをしていくために必要な財源を確保することが必要ではないか、との問題意識をはっきりと住民に認識してもらい、これにより住民自身の暮らしに役立つという視点を鮮明にしていく必要がある、と総括されておられました。

私も全く同感です。宮崎市は、前前年の大水害の教訓もあり、地域力アップを図るため、地縁組織とNPOの窓口を一本化し、地域コミュニティ課という先進的な組織をお作りになったとのことです。地方自治法上の仕組みである地域自治組織を地域活動のプラットホームとして位置付けると行った意欲的な取り組みをしているのです。

その延長線上としての、市民自身の負担により市民自身が自分たちで考えるという仕組みを構築していこうとの構想であるように思えてきます。

先述の名和田教授が総務省の研究会で以下のリンクにある資料を提示されていますが、国の研究会でも宮崎市の取り組みは注目しています。http://www.soumu.go.jp/menu_03/shingi_kenkyu/kenkyu/community/070328_1.html

個人的には、市の取り組みが、問題点を解消され、住民の皆さんの理解を得て、上手く船出されることをお祈りしたい気持ちになります。

思わず法廷外普通税を創設した私自身の茨城県庁時代の挑戦を思い起こしました。とにかく、地域づくりが負担の面を絡めて市民レベルで議論になることは画期的なことです。これからはそういう議論が必要な時代です。


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