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March 21, 2007

安芸高田市の注目のコミュニティ組織「地域振興会」

頑張る地方応援プログラムの地方行脚で、3月21日、広島県に行って来ました。広島県は、平成11年から19年にかけて、86あった市町村が23に大きく減少し、合併に関しては全国一の成果を上げているところです。

そこの市町村長さん9人にお集まり頂き、忌憚のないお話を伺う機会が得られました。9人の市町村長さんが集まっただけで、県内の4割弱の市町村長が集まることになるのです。平成の大合併は、特に広島県では大規模に行われたことを実感しました。

懇談会の本来のメインテーマは、頑張る地方応援プログラムの内容に関する質疑でしたが、集まった市町村長さんからは、合併後の市町村の悩みや問題意識が沢山出されました。

合併しても合併前の市町村ごとの交付税額を合算した額が保障されると思っていたが交付税の大幅減額の中で思惑が外れたこと、合併によって却って財政運営が厳しくなっていること、合併効果は長い目で見ないと出にくいことなどの悩みが異口同音で出されました。

政府は合併を慫慂したが、財政支援をする段になって交付税を大幅にカットしたことに対する不満が特に強かったように感じられました。

そのような中で、児玉更太郎安芸高田市長は、少し異なった観点から、自らの合併を振り返っておられました。

安芸高田市は、高田郡内6町が一緒になったのだそうですが、新市では、地域コミュニティをしっかりさせることで、合併に伴う様々な問題は解決できる、と考えてきたのだそうです。

児玉市長は、平成15年の1月に諸井虔先生、西尾勝先生をはじめ第27次地方制度調査会専門小委員会が旧高宮町を訪れた際に、「川根振興会」という住民自治組織の代表の方が、

・住民自治の組織がしっかりと確立していれば合併で役場は遠くなっても立派なまちづくりは出来る
・行政に頼るのではなく自分たちの地域というものは自分たちで作っていかなければならない
・合併の基本には、住民自治をしっかり据えるべきであり、そういうまちづくりができれば自分のふるさとに誇りを持てる

といった話をし、合併恐れること無し、と語った事例を引き合いに出されました。(議事録が次のリンクに掲載されています http://www.soumu.go.jp/singi/No27_iken03.html)

児玉市長は、この指摘を実践し、現在では、安芸高田市に32の地域振興会という独自の住民自治組織を作り、住民自治を強化することで合併に伴う市域の拡大の諸問題を解決しようとしておられると語っておられました。

そしてそのような観点から考えるに、頑張る地方応援プログラムの交付税算定の成果指標に、コミュニティづくりなどのソフトの指標を加える検討が出来ないものか、と、要請されておられました。

実は、今回の広島訪問の折に、私自身もこの川根振興会を訪ねたいと思っていたのですが、残念ながら、仕事の都合で前日に広島入りが出来ず、次の機会を期すことになってしまいました。児玉市長にはそのことをお願いし、再会を期してきました。

川根振興会は、合併と地域コミュニティの相互関係を深く理解し前向きに努力している必見の事例なのです。


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