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January 28, 2007

ある市議会議員の政策遺言

引退を表明しておられるある松本市議から、松本市を中心とした経済状況、工場立地の状況、市の政策のあるべき方向について話を聞く機会がありました。

これまでの市議生活の集大成といった感のある解説で、市当局のまちづくりの方向、産業政策の在り方について熱のこもった演説となりました。

・財政均衡ばかりを追い求める長野県の前の政権のデフレ政策で、県内景気は落ち込んだままで平成16年度の赤字企業比率は全国ワーストワン
・県内金融機関の貸出金もマイナスを続けている
・その影響を受け、松本市では平成14年度から16年度にかけての3年間で、事業所数で▼11%、従業員数で▼8%、製造品出荷額で▼8%と製造業計数が大幅に悪化している
・残念なことに、松本市には工業用地が用意されていないので企業が進出しようとも進出できないでいる
・松本市内の企業は農業機械の下請け系の企業が多く、自動車関係、電子、ソフトウェアーといった先端産業系が弱い
・大手製造業で働いた有能な人が松本に戻ってきているのに、彼らを市の工業ビジョン策定委員などに活用できていない
・幅広い政策ブレーンが不足している
・一方で松本市の財政は、全体に苦しくはなっているものの、類似団体の中では比較的良好な財政状況の部類である

この市議のいわんとしていることは、市は市なりに制約のある中でも、財政を成長力のある分野に振り向ける努力が必要ではないか、とのことのように受け止められました。

更に、参加者とのやりとりの中で、波田町との合併論議、旧四賀村と松本市を結ぶトンネルの問題なども議論になりました。

波田町との合併に関しては、波田町民が将来財政的に立ち行かない、との理由で松本市に合併を求めてくるのは松本市民の反発は免れない、松本市との一体性などの大義名分を考えるべきだ、合併前に町立病院の経営改善を果たすべきだ、などの意見のやりとりがありました。

旧四賀村との懸案であるトンネルについては、賛否両論がありましたが、旧四賀村では小学校の統合が進んでいない、校舎の耐震化も進んでいない、水道の水質が基準値に達していない、そうした市民生活に不可欠な行政分野に手をつけずに、合併直前になって不要な庁舎を駆け込みで作ったのは政策の順序を誤った行為だ、といった問題点も摘示されていました。

短い間でしたが、現場には様々な課題が山積しているのだと、この市議の「引退講演」を聞きながら再認識しました。その市議の思いが統一地方選挙を経て後継者の皆さんに適切に伝わっていくことを期待したいと思います。

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