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December 29, 2006

都市再開発と理容店の廃業

スポーツクラブの行き帰りに中目黒の目黒川沿いを歩く都度感じるのは、しゃれた店が随分と沢山出来ている、ということです。小さなブティックや個性的なレストラン、居酒屋などです。

お互いの個性を競い合うように店ができる結果、中目黒の目黒川沿いは大変活気のある町並みになっています。

最近中目黒は若者に人気のスポットにもなっているのだそうです。東横線、日比谷線が交差し、都心にも至近距離です。日比谷線は始発なので、一電車待つと確実に座れます。

私も霞ヶ関までの通勤はドアツードアで30分以内です。おまけに座れるので、とても快適です。そうした利便性もあり、地価は高く、家賃の水準も高いようです。

その中目黒では、再開発も盛んです。駅のすぐ横には最近高層ビルが建ちましたが、そこから少し離れた地区でも古い建物の解体が進み、再開発に向けての地均しが進んでいます。Photo_1
東京の機能的都市への生まれ変わりは、大変ダイナミックです。自らの近所でも、どんどん綺麗な都市になっていく現状をスローモーションで見ている気分になります。

しかし、寂しい一面もあります。中目黒駅のホーム改修が近いうちにあるのだそうで、駅のガード下にある「アメリカン」という理容店が、52年の歴史に幕を引くのだそうです。少し前に、髪を切ってもらっていると、親爺さんが、店をたたむことになった話をしてくれました。日比谷線乗り入れの際にも一度立ち退きの話があったけれども、その時は幸運にも戻れたようですが、今回は無理だということで、せっかく安定経営でここまできたのですが、店をたたむことにしたのだそうです。
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年末の30日まで営業し、新しい年には廃業とのことでした。もったいないじゃないですか、と申し上げると、中目黒は家賃が高くて、一人で床屋をやっているのでは採算がとれないのですよ、と寂しげに話をしてくれました。

私も水戸からこちらに越してきて以来、7年間お世話になった床屋さんなので、何とも言えない寂しさを感じました。

廃業前日の29日、スポーツクラブの帰りに、これまでのお礼を兼ねて、近くの店でシャンペンを購入し、持っていこうと店の前まで来ましたが、数人のお客が店の中で待っているのが目に入り、また、ご主人が奥さんとにこにこしながらお客さんの髪に向かっているのを見て、つい水を差すような気がして店に入るのを躊躇ってしまいました。

この理髪店がこんなに混んでいるのを見るのははじめてでした。常連客が、最後だということで来ているのでしょうか。皆さん、私と同じように、この理髪店の廃業を惜しんでいるように思えました。

町が綺麗になるのはワクワクするようで楽しいけれども、その中で長年馴染んだものが静に消えていくのも一方で寂しいものです。しかし、時代の流れはやむを得ないですね。また新しい床屋を見つけなくてはなりません。

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