« ライブカメラで見る故郷の風景 | Main | 子供の巣立ち »

March 20, 2006

山村の一軒家のそば屋「ほそばら」

日曜の夕方、旧四賀村のおそば屋さんに行きました。「ほそばら」という手打ちそば屋で、降旗紀子さんという才気煥発な熟年女性が一人で経営しています。

「ほそばら」とは、この地区の小字の名前が細原ということから命名したのだそうです。明治の頃、4軒だけの小さな集落が一つの自然集落であったとの解説が、降旗さんからありました。

このおそば屋さんには、知人に誘われて伺いましたが、旧四賀村の山の中腹の旧家の一軒家の旧蚕室を改造した重厚な座敷でそば料理をだしてくれます。そばも自分の畑で作り、自分でそばを打ち、まさに地産地消です。農家の主婦が、自分の農業技術と料理の腕で、直接お客と向き合う仕事を始めているのです。口コミで最近はお客さんも増えているようです。この地を訪れる文化人もわざわざ立ち寄ることもあるようです。

連れて行っていただいた私の知人の母親がやはり旧四賀村の出身で、子供の頃に旧四賀村に住んでいたこの知人の初恋の人がこの女主人だったらしく、この知人が本人のいないところで女主人の魅力を嬉しそうに語っておられました。確かに、頭の回転が速く、若い頃はさぞかし可愛かったであろうという雰囲気が十分にありました。

四賀村は松本市と合併しましたが、松本にとっての奥座敷としての位置づけができそうです。四賀村は古くは善光寺街道の宿場町として大いに栄えたようですが、今ではすっかり寂れてしまっています。上田方面に抜ける国道254号ができて、四賀村に通じる国道143号が狭隘な地蔵峠越えになり、交通量も減り、過疎化が進行しているようです。

「ほそばら」に伺ったおりに、この地域が「会田」地区ということで、瞬間的に私の祖父の妹がこの地区に旧三郷村の本家からお嫁に来ているのを思い出し、降旗紀子さんにお願いして電話番号を調べてもらって電話をしてみました。そうしたら、91歳の現在もご健在で、「甥の息子」の私のこともはっきりと覚えておられました。「このあいだ安曇野市の合併式典に来たんだってねえ。偉くなったんだねえ。」という懐かしい言葉を20年ぶりくらいで聞きました。祖父の兄弟姉妹ではただ一人存命のお婆さんです。

可祝という名前で、随分とハイカラな名前だなあと、その昔感じたことを覚えていました。曾祖父が漢文に凝って、自分の子ども達に少し変わった名前をつけたという話を聞いたことがあります。私が大学生の時代は、可祝おばあさんの姉の都止おばあさんの家が練馬にありますが、そこに3年間下宿しておりました。その都止おばあさんも名前と同じでハイカラな人で、私が下宿をしていたときにも娘を訪ねて一人でアメリカに旅行に行ったりしていました。今ではあの世にお住まいですが、多分、悠々自適だと思います。

農村の離れ家のおそば屋さんを訪ね、思いがけず、昔の記憶がフラッシュバックしました。次は、東京の人たちを誘ってこのおそば屋さんに行ってみたいと思いました。「姪がホームページを作ってくれた」と、降旗紀子さんに伺ったものが次のHTTPです。たどり着くまでが大変ですが、後悔しない味と風情のおそば屋さんです。http://homepage2.nifty.com/hosobara/

余談になりますが、降旗紀子さんは、「私は余しおそばは好きではないの」と意外なことを言っておられました。子供の頃からお米の代わりに、そばや麦飯を食べてきたことから、どうも、「原体験」がおありのようです。戦中戦後のひもじさを体験にお持ちの年配の方は、よくそのようなことをおっしゃいます。都会のおそばやさんでは伺えない話でした。

|

« ライブカメラで見る故郷の風景 | Main | 子供の巣立ち »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/58165/9173150

Listed below are links to weblogs that reference 山村の一軒家のそば屋「ほそばら」:

» いえそば 家庭用そばメーカー [いえそば]
いえそば発売日:2007-10-04売り上げランキング:9 自宅で簡単に手打ちそばが作れる家庭用簡単そばうちメーカー。 そば粉から、麺まで作業時間は20分。粉と水を混ぜ合わす難しい「水回し」はハンドルを回すだけ。練った生地の「のし」、「麺切り」といった作業まですべて可能。1回で2人前まで作れる。広い作業スペースも不要。そば粉、小麦粉は別売り。 粉を混ぜる段階で工夫すれば茶そば等のアレンジも可能。... [Read More]

Tracked on July 07, 2007 at 05:15 PM

« ライブカメラで見る故郷の風景 | Main | 子供の巣立ち »