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January 31, 2006

「もあい」@沖縄の助け合い精神

沖縄選出の某代議士に対する交付税法のレクに伺いましたが、その折りに、その先生から、沖縄文化の淵源につながる貴重なお話を伺いました。

交付税法のレクが終わり、特にご質問もないようなので、私の方から、「ところで沖縄は何で人口が増えるんでしょうね」と水を向けました。そうしたら、その先生から、珠玉の沖縄の人情、文化の蘊蓄がほとばしり出ました。

しばらく黙っておられた先生からは、「助け合いの精神が沖縄にはあるんだ。本土から、女性が沖縄の自然と人情に惹かれて住み着くんだ。離島に行ってご覧よ。マリンスポーツなどで沢山の若者を引き入れている。その他のサービス産業も、雇用の吸収源になっている。」

「『もあい(模合)』という言葉を知っている?少人数のグループでお金を出し合い、お金が必要な人に順番で貸し付ける仕組みのことを言うの。本土では無尽というのかな。謂わば、近隣の小口金融システムなんだ。『もあい』を興す、といってある人にお金が必要になると、知り合いに声をかけて、『もあい』の立ち上げをするの。自分だけよい目を見て、トンずらする人も中にはいるが、その場合には座元がそのリスクを被る。しかも、不義理をした人を必ずしも咎めない。いろんな事情があったのだろうと許す。『座切』という仕組みがあり、『もあい』で集めた金の一部を事務費として活用し、料理屋などでの事務打ち合わせに活用する。謂わば寺銭だ。目ざとい人は、これを選挙に活用する人もいる。月1万円で100口も入り、月に100万円もかけている人もいる。『もあい』の会合で、コミュニティ同志の情報共有がなされ、結束が高まり、選挙の時にも威力を発揮するというわけだ。僕は『もあい』はやっていないが、そういう伝統がある。これは沖縄の人に限らず、本土からの沖縄に来た人も使える。だから沖縄は、お金に困って一家心中などということは聞かない。」

「『もあい』が金銭的関係であるのに対して、『ゆい(結)』は近隣社会の労働提供だ。稲刈りなどの相互労働提供の仕組みを『ユイマール』と呼んでいる。葬式がある時には、隣組や近所が助け合い、喪主は何もしなくても葬式が進んでいく。月に100円から200円の会費を集め、それで葬式をこなしてしまう。これを『りんす』と呼んでいる。結婚式でも3-400人の客を呼び、皆がお金を出し合い、新郎新婦に損をさせないようにしている。」

コミュニティーがしっかりしている沖縄の文化のことは抽象的に存じ上げていましたが、代議士から、具体的な仕組みの話を伺い、感心した次第です。社会のセイフティーネットは、経済価値には現れないものがあるのです。

私からは、思わず、「先生、『もあい』の精神は、まさに地方交付税のレゾンデートルです。沖縄精神で地方交付税制度をしっかりとしたものにしましょう。」と申し上げました。

法案のレクの際に得られた、思わぬ成果物でした。代議士の、名前通りの「知」と「賢」を授かりました。感謝!感謝!

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