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January 16, 2006

沢内村と栄村@雪かきに見る「共助」

総務省消防庁に「防災まちづくり大賞」という大臣表彰制度があります。

その第1回の受賞団体に岩手県沢内村の「雪かきボランティア 沢内村スノーバスターズ」という組織があります。
http://www.isad.or.jp/cgi-bin/hp/index.cgi?ac1=IS01&ac2=h8jirei&ac3=125&Page=hpd_view
沢内村は、岩手県でも有数の豪雪地帯であり、また過疎化や高齢化の急速な進展とも相まって、冬期間の雪かき、雪おろし等が困難な世帯が増加し、防災上の観点から何らかの対応が求められていました。そこで沢内村は、他の市町村に先駆けて、高齢者世帯の雪かきを無報酬で行うボランティア団体を結成し、災害発生時における避難路の確保と住民の防災意識の高揚にも大きな役割を果たしています。高齢者との交流を重視した活動で、今や村にはなくてはならない存在となりました。こうした取組が周辺市町村にも広がり、現在では毎年雪かきサミットが開催されるなど活性化しています。

「防災まちづくり大賞」は好評で、今年度で10回目を迎えます。この表彰が切っ掛けで全国的に有名になった事例が早稲田の商店街の取り組みで、その代表者は、昨年の夏の総選挙で衆議院議員となられました。安井潤一郎さんです。

ところで、大雪による交通途絶でマスコミを賑わしている秋山郷を抱える栄村でも、ユニークな制度を構築して、積雪対策を講じているようです。以前「げたばきヘルパー」というご近所助け合い制度をご紹介申し上げましたが、積雪対策でも同様の制度を作っているのです。http://tokyo-nagano.txt-nifty.com/smutai/2005/05/post_3b75.html#more

最近栄村に入った知り合いから以下の貴重な情報を頂戴しました。

・栄村では毎年12月に村民15名を特別公務員に任命し、独居老人宅など約170戸の屋根の雪下ろしをしてもらっている。また村民有志による「雪踏み隊」(正式名称は「雪害対策救助員制度」)を編成して、住居から道路までの除雪をお願いしている。いわば、「共助」で最低限の除雪をできる態勢ができている。
・栄村と同じように、地域・集落単位で「共助」を制度化している事例が新潟県十日町市にもある。
・これに対して、飯山市は県の除雪費補助制度を活用。独居老人が業者に除雪を依頼した場合、1日当たり6000円前後の補助が市を通じて支給される。除雪費の単価が概ね11,000円程度なので、半額補助という考えだったが、今年は需要が一気に高まったため、単価が18,000~20,000円にはね上がってしまい、自己負担が急増。このため、飯山市は対応に苦慮。
・栄村に隣接する新潟県津南町では、よほどでないと自衛隊派遣を要請したくないという話が出る。自衛隊要請の話が出ると、町内から『まだ自力でできる』という反論が出る。自衛隊が出動してしまうと、除雪用の重機やダンプを持っている地元関係者に仕事がなくなるとの話になる。

一般の災害でも同様のことが言われています。例えば、救援物資が被災地に集まるのはいいのだけれども、地元にある商店でものが売れなくなり、地元経済に裨益しないことになる、というのです。地元商店街を通じて物資購入が行われるためには義捐金が最も喜ばれるという実態があります。

地元経済に役立つ災害救援、という発想も当然あって然るべきなのです。火山災害に見舞われた三宅島の復興も、復旧事業に地元の関係の方を多数雇用し、地元への経済効果を出来るだけ考えるようにしているのです。

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