880円飲み放題
北海道経済は大変の様子です。公共事業に頼ってきた上に、財政難で道庁の財政危機で、ついに道庁職員は教員から警察官までが給料の10%カットになります。
ボーナスにまで響くので、実質的には2割減というのが実感なのだそうです。可処分所得で言うと、実質お小遣いがすっ飛ぶ職員もいることでしょう。
関係者は生活防衛のために支出を切りつめ、その余波を受けた飲食店では、遂に880円飲み放題(おつまみ二種類まで)というメニューが登場したそうです。札幌では、現在相当飲んでも一人2000円はかからないのだそうです。
逆説的ですが、購買力平価で言うと、北海道はリッチなのだとも言えるのでしょうか。しかし、これは冗談にもなりません。
道庁のムードは、新しいことにはもう手をつけないようにしよう、仕事は出来るだけしないようにしよう、という沈滞ムードが漂い、それがまた、仕事をしないのならば職員はいらないとの批判につながり、立つ瀬がないのだそうです。深刻な心のデフレスパイラルに陥りつつあるのです。
公務部門における財政難の影響は、じわじわと地域経済に影響を及ぼしています。東京にいると、どこがデフレなのか、と思いますが、経済状況には地域差が大部あるようです。
日本では、IT長者と大量のフリーターに象徴されるように、社会の二極化が着実に進んでいると言われています。「年収300万円時代を生き抜く経済学」という森永卓郎氏の2年半前の本に書かれた内容が、当然のことのように思える時代となりました。競争社会は、人のお金を集めるのに長けた六本木ヒルズに住むような人たちと、上野の山などの青いテント群を出現させてしまっています。
そしてこの社会の二極化は、どうも、北海道と東京に対比される、地域の二極化と同時に進行しているようです。
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