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July 24, 2005

「政治家」と「役人」の違い

知り合いの参議院議員の森元恒雄氏という人が、「日本の課題、日本の進路」(ぎょうせい 平成17年5月)という本を書かれました。

比例代表の参議院議員の同氏にとって、選挙区が全国に亘るために普段有権者と接する機会が限定されていることを補おうとメルマガを活用し、これまで発信してきたレポートがある程度の分量になったこともあり、今回本に編纂して出版したとのことです。

通常政治家の本にありがちな自慢話は皆無で、内容充実、政策提言として一級、の、なかなかのものだと感心します。その関心事項は多岐にわたり、産業再生、日本経済の諸課題、国際競争力、分権の国造り、生活とまちづくり、少子化対策、教育改革、持続可能な社会保障制度、新しい社会への諸改革、これからの日本の進路など、盛りだくさんです。

「まえがき」に、政治家と役人の違いが明確に鋭く書かれています。

・役人は自分の持ち場が明確で、権限と責任が限定されており、それ以外のことには基本的に口出しできない立場にある。
・一方、政治家にはおよそ持ち場が無く、議会の権限の属することであれば、何事であれ進んで関わることが可能である。
・もちろん、議員一人の力で動かせることには限界があることは言うまでもない。それだけに達成感、充実感に欠ける面があることは否めない。
・しかし、その反面、自分の関心事や問題意識の強い事柄、あるいは使命感を帯びた領域は、やる気さえあれば何処までも深く関わっていくことが可能である。
・およそ政治家の仕事には、ここまでで終わりということはない。

その上で、政治家としての森元恒雄氏が取り組みたいテーマと政治姿勢についてもはっきりと書かれています。

・地方分権は終生大切にしたいメインテーマの一つであり、更に、教育力の衰え、少子化の進行、国際競争力の低下、憲法をはじめとする諸制度の疲労、我が国の地位の確保などの諸課題に積極的に取り組んでいきたい。
・政治家の仕事が学者や評論のそれと大きく異なる点は、真相の究明、真理の追究に止まらず、国民との対話を通じてその声を真剣に受け止め、それを国の政策や予算などに反映させ、その実現を図ることにある。
・人的資源以外に見るべき資源を持たない我が国は、常に歴史と世界から学ぶという謙虚な気持ちを忘れてはならないと思う。
・一人の政治家に出来ることには自ずから限りがある。しかし、一人がその気にならなければ何事も始まらないことも事実である。

選挙のことよりも読書や勉強が好きだという森元恒雄氏は、政治家としては変わった方かも知れませんが、私にとっては、その視点が仕事上大いに参考になるもあり、有り難く思っております。

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