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June 26, 2005

若手の留学送別会で感じたこと

職場の若手後輩が留学が決まったというので、送別会をしました。来月から米国東部の名門大学への2年間の留学です。

平日は時間がないとのことで、日曜の昼ではありましたが、久しぶりに狭いながらも我が家にお招きし、女房の手料理での送別会になりました。

高校生3年生の長男にも、就職後も勉強の機会を求めて頑張っている若手官僚の姿を垣間見る機会になればと思い、同席させました。「夏休みの集中勉強が大事だ」という話を聞き、納得していたようでした。

公務員の留学に関しては、留学後、待遇のよい外資系などへの転職が最近問題になっていることもあり、「納税者への説明がつかないような行為は慎まねばね」などという会話をしましたが、職業選択の自由などもあり、難しい課題です。

留学する彼は、勿論、転職の気持ちなどは微塵もないと断言していましたが、留学先ではいろんな人と交わり、「君のキャリアだったら今の十倍以上の待遇は当然だ」などと言われると、つい考えてしまう例も多いようです。
グローバル化は個人の処遇を格段に格差づける切っ掛けとなり、質の高い公務員行政を安定的に推進していく上では、難しい時代になっています。

若い人たちの話によれば、最初から国費留学目当てで公務員となり、留学というキャリアアップを得た後に、さっさと転職することを公言している人も結構いるのだそうです。勿論採用面接ではそんなことは言わないのでしょうが、友人同士の間では、本音でそういう会話をしているようです。

自分の人生を最大限生かすためには、個人にとってはそれも仕方のない選択かも知れません。国家のことを真剣に考える優秀な人を公務に引き留めるだけの対策というのも、これからは必要かも知れません。

これまで霞ヶ関は、どちらかというと積極的に募集行為を行わなくとも、自然に優秀な人が集まってきました。しかし、昨今の環境の変化で、昇進のスピード鈍化、仕事量の飛躍的増加、学歴や仕事の内容に見合わない待遇の問題、政治との関係で頭を抑えられる最近の傾向、早期退職後の処遇に関する制約の問題、民間企業との人材獲得競争で有効な策を見いだせない現状、といった環境変化の中で、官僚制を支える人材の流入面で心配な面が目立って来ています。

政治主導に切り換えることで、官僚に責任を与えないようにし、優秀な人材の官界への流入を抑え、その分、政界や実業界に優秀な人材を配分することの方が日本にとってよりよい選択だ、という小澤一郎氏のような考え方もありますが、対米、対中関係をどう構築していくかなど、日本が国家組織として十分に対峙していかなければならない国際環境の中で、官僚組織の弱体化を国家として選択することは、我が国にとって危険な選択のようにも思われます。

縦割り行政の弊害が目立つのであれば、そのことを是正し、また地方分権を積極的に進め、国が国家としてやるべき仕事に特化していく作業こそが必要なのです。

若くて優秀な官僚がどんどん前面に出ている中国、韓国などの現状を見るにつけ、国家戦略としての官僚制のあり方を、改めて今日的視点で見直さなければならないように思えます。

普段の仕事から離れて若い人たちとゆっくり話をすることで、改めてそんなことを感じた次第です。

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