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June 29, 2005

横綱朝青龍と少人数学級

私の子供が通った目黒区のある公立中学には、クラスの生徒数1人の学年があります。

この子の親が学校入学を望んでそうなったようですが、学校関係者は、本当にそれでよい教育が出来るかということよりは、一人でもいいから生徒を確保して学校を維持したいと思う傾向があるようです。これにかかる経費は度外視して、とにかく現状維持をするために何でも動員するという意識です。

さて、義務教育費国庫負担金議論に関連して、文部科学省が適正な教育のための学校規模の問題に積極的に取り組んでいなかったのは、関係者の間では、常識のようです。

中教審で国庫負担金確保を主張する方々は、一般財源化で学校統合が進むことを懸念し、小規模校が生き残れないと危機感を煽っています。国庫負担金廃止により、費用感覚を持った理事者が出ることにより、小規模校を統合する方向で検討するに違いない、と。

税金の効果的活用は度外視し、兎も角も教育費を確保さえすればよい、という発想からは、学校統廃合を含めた大胆な教育面での創意工夫は生まれてきません。

全国の自治体が、将来の自治体運営の効率化を目指し、身を捨てる覚悟で市町村合併を断行し、その数を4割も減らしている実態とは、余りにも異なる風景です。

市町村職員中央研修所学長の嶋津昭元総務次官から、この点に関し、以下のお話を伺う機会がありました。誠にもっともだと思います。

・子供の日にちなんで発表された「子供の人口(16歳未満)は、1,765万人と24年連続で減少。
・今後とも、出生率が劇的に回復しなければ、生産年齢人口も減少するので、少子化に歯止めがかからない。
・学校教育の場においても、公立小・中学校の児童生徒数は、3度にわたるベビーブーム世代の山があったが、それを除けば一貫して減少。たとえば、公立小学校の児童数は、昭和32年の1,329万人から平成15年には、71万人へと半減。
・一方で、小学校の数は、昭和32年の26,731校から平成14年には23,560校へと減少は約1割に止まる。この結果、公立小学校は、止めどなく小規模化。
・全体の過半数の小学校11,912校が11学級未満の小規模校(1学年1学級)。
・今日の学校を取り巻く深刻な問題、たとえば、国際的なレベルで学力の低下問題、学校に広がるいじめ、不登校問題を考える時、この学校の止めどない小規模化が深く関係しているのではないかと危惧。
・戦後の教育行政は、一貫して学級編成基準を示し、1クラス当たり児童数の規模を減少させた。
・現在でも、30入学級を目指すべきという有力な論議がある一方で、あるべき適正な学校の規模については教育行政は何も示さず。
・我々の世代が通った小・中学校では、運動会、学芸会が楽しい行事であり、ドッジボールや野球で遊ぶことが出来た。又、何よりも、多くの同級生を友人として持つことが出来た。
・学力の低下で子供を叱る前に、学力を競い合う土俵を子供達に作ってやることが肝要。
・横綱朝青龍は、日本の相撲界という大きな学校が作った。
・単学級の学校では、クラス変えはできない。NHKの「ようこそ先輩」で我が母校の先生となった川崎徹さんは、「少人数クラスで、みな素直で良い子で、仲良しなんです。でも、いじめられる子は、クラス変えもないので卒業までいじめられちゃうのだと思うと深刻ですね。」と言われた。
・市町村合併も進んできた今日、私は、小学校は4クラス以上、中学校は6クラス以上を基本とした小中学校の統合再編を直ちに全国的に、進めることを提言したい。


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